結婚式などの嬉しい出来事とは逆に、
悲しい気持ちやつらい気持ちの中で執り行われる葬儀。
宗教や宗派によって葬儀のやり方やお焼香の作法は違ってきますが、
基本的なマナーは大きく変わることはないため覚えておくといいでしょう。
今回は、親族として葬儀に参列する際のマナーや喪服について、
お香典の相場についてご紹介します。
通夜や葬式に参列する場合のマナーは?親族はいつ行けばいい?
お通夜に参列する場合には忙しい遺族の方に配慮をして、
お手伝いを申し出て気を配るようにしましょう。
当日もできるだけ早く会場に到着するようにして、
お悔やみの言葉を掛けられるような余裕を持っていくことが大切です。
また、仕事先などからお通夜に参列する場合もあるかもしれません。
30分程度の遅れであればご焼香には間に合いますので、
受付の人に案内をしてもらい後ろの席に座るようにします。
遅れてもなるべく駆けつけるようにしましょう。
また、お通夜が終わると「通夜ぶるまい」といって、
故人を偲んで軽い食事会が開かれます。
欠席してしまうことはマナー違反にあたりますので、
軽く箸をつけるようにはしましょう。
退席する場合には遺族に励ましの言葉をかけて、
もう一度故人の霊前に拝礼してお焼香をさせてもらうようにします。
また、言葉遣いについてですが、
お悔やみの席では忌み言葉を避けて言い換えるようにします。
「たびたび」「くれぐれ」などといった重ね言葉も、
不幸な出来事が続くことを連想させるため、使わないようにしましょう。
なお、キリスト教式で仏教の言葉を使うことはタブーになりますので気を付けましょう。
葬式の際に着ていく喪服はどうすれば?服装のマナーはあるの?
訃報のお知らせに慌てないようにするためにも、
喪服は前もって用意しておきましょう。
女性の服装
女性の場合は、黒のフォーマルスーツかワンピースの長袖、
ひざ下丈のスカートのものを選びましょう。
カジュアルに見えてしまうため、
ボタンやレース、リボンなどの装飾が付いたものや、
襟の大きく開いたものやスリット入りのスカートはNGとなっています。
また、バッグも黒一色のもの、靴はローヒールのパンプスがおすすめです。
ただし、パンプスでもオープントゥのものはカジュアルに見えてしまうので避けましょう。
アクセサリーを付ける場合には、
結婚指輪以外ではパールのみ付けることができます。
男性の服装
男性の場合は、ブラックスーツを選びましょう。
ジャケットのフロント部分のボタンが一列で並んでいるものと、
二列で並んでいるものがあります。
ボタンが二列で並んでいるダブルと呼ばれるものが格上のため、
正式なものとされていますが、
最近では一列で並んでいるシングルを喪服として着る方も増えているため、
ダブルかシングルどちらを着ても問題はありません。
また、ワイシャツは白い無地のものを着るようにしましょう。
ネクタイは光沢のあるものではなく、黒無地のものを選びます。
ネクタイピンは付けないのが一般的です。
アクセサリーをする場合、結婚指輪は付けていて大丈夫です。
時計もマナー違反などにはなりませんが、
あまり派手なものは避けましょう。
靴は光沢のないフォーマルな黒いもので、
合成皮革や本革のものを選べば大丈夫です。
葬式に参列中のマナーは?親族で参列する場合の香典の相場は?
参列しているときに
- 知り合いを見つけてついつい小声で話し込んでしまう。
- ご遺族の方と長話をしてしまう、
- 亡くなられた経緯をうかがう
といったことは失礼にあたりますので気を付けましょう。
特に、知り合いを見つけて話をされることも多いかとは思いますが、
会場を出てから話をするようにしましょう。
また、小さいお子さまがいる場合、
静かにしていられる年齢であれば問題はないと思いますが、
ぐずってしまうことが多い場合には留守番をさせることも考えましょう。
また、香典の相場についてですが、
香典を出す側の年齢や関係性によって変わってきます。
祖父母が亡くなった場合
- 20代は1万円
- 30代は1万から3万
- 40代以降は3万円から
自分の両親、義理の両親が亡くなった場合
- 20代は3万から10万
- 30代は5万から10万円
- 40代以上は10万円から
兄弟や姉妹が亡くなった場合
- 20代は3万から5万円
- 30代と40代以降は5万円から
叔父や叔母が亡くなった場合
- 20代は1万円
- 30代は1万から2万円
- 30代以降は1万から3万円
いとこや、そのほかの親戚が亡くなった場合
- 20代は3000円から1万円
- 30代は3000円から2万円
- 30代以降は3000円から3万円
以上のように、かなり細かく分かれていますので、
あらためて確認してから香典を包むようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
葬儀に参列するときに身に着けるものにも気を付けなければなりませんし、
参列中のマナーも意識しなければなりません。
ですが、マナーといっても堅苦しいものは特になく、
- 忙しそうであれば手伝いを申し出る、
- 参列中に話をしない、
- 亡くなった経緯を聞かない
など、あくまでも常識的なものが多いのです。
また、服装が厳しいと思われる方は多いかもしれませんが、
お悔やみの場である以上、華やかなものを避けていくのは当たり前のことでしょう。
このような基本的なマナーは覚えておいて、
とっさのときにすぐに実行できるようにしておくといいでしょう。